ビハーラ病棟は、がんの患者様の休息・安らぎの場所です。がんという病気によって、身体の疼痛に苦しんだり、これから先自分はどうなるのだろうという不安を抱えたり、闘病生活に疲れ切って鬱状態に陥ったり、これまで通りの社会生活を送れなくなったり・・・。
様々なストレスや変化を経験し、身体的、精神的、社会的な次元の苦痛のみならず、スピリチュアルな次元においても、様々な苦痛が引き起こされることがあります。ビハーラ病棟では、それらの苦痛を出来る限り緩和し、患者様が大切な人と一緒にその人らしく安心して過ごしていただくことができるよう、全人的ケアを行います。
聖恵ビハーラ(緩和ケア病棟)は、仏教の理念に基づいた緩和ケア病棟であり、進行がんの患者様の身体的、心理的、社会的な苦痛のみならず、スピリチュアルな苦痛も緩和することを使命としています。そのため、医師や看護師、さらに臨床宗教師等の多職種のスタッフが各々の専門性を生かし、チームで全人的ケアを提供させて頂きます。このようなチームケアの中で、積極的に抗がん治療を行うのではなく、寿命を無理に引き延ばすことも縮めることもせず、自然から賜った寿命の中でQOL(生活の質)を向上させることを重視しています。
また、大切な人を亡くされた方に対しては、共に逝きし人の祈りや願いを受け取り、感応道交するような、まさに「回向」に於いて悲哀を癒して頂けるよう、グリーフケアの場所も調えてまいる所存です。
さて、山崎弁栄上人は、「ミオヤしらば四面楚歌の中ながら心のおくに極楽ぞあり」と詠み、鈴木格禅老師は末期がんの死の床にあって、「身を削る痛みも弥陀の慈悲の縁」と心境を述べられました。絶望の只中ゆえに絶対なる希望が相即しているようにも観じられます。いずれも崇高な安心(あんじん)の境涯が伝わってくる歌であり俳句であります。
安心(あんじん)に根ざす聖恵の精神が、聖恵ビハーラ(緩和ケア病棟)全体に、仄かに、微かにでも、おのずと漂うように祈りつつ、悲境に際して如何に処していくかを説く仏教の具体的実践である「臨床仏教」の実現に日々、勤めてまいります。
医療法人聖恵会 理事長
安松 聖高
























宮大工による伝統技術を活かした木造二階建ての病棟は、高級温泉旅館のような癒しの雰囲気を醸し出しています。
太い柱や梁、筋交いをバランスよく用いた構造は高い耐震性を備えています。
天然木に包まれた温かな雰囲気の中で身心の療養をしていただけます。
ご家族とゆっくり過ごして頂けるよう畳二帖を設置した病室も多数あります。
ご家族が宿泊して頂ける家族室もあります。
お一人お一人のニーズに合わせた環境を提供できるよう努めます。
現在の病状を把握するために、かかりつけ医、主治医など医療機関からの紹介状(診療情報提供書)をご持参いただければと存じます。
紹介元の医療機関(地域連携室、主治医など)より当院地域連携室あてにご連絡をいただき、予約をお取りいただきます。
十分な診療時間を確保するため、完全予約制といたします。
患者様が最も快適にリラックスして生活できる環境を想定したとき、ご自宅で療養されることが理想ですが、それが叶わない場合でも、なるべくご自宅に次ぐような環境を提供できればと考え、一般的な医療施設とは異なり(いわゆる"病院"らしい建物ではなく)、日本の風土や日本人の感覚に合う伝統的な日本建築を建設するという結論に至りました。
時を経れば経るほどにますます味が出る無垢の天然木を、宮大工さんの匠の技によって生かした、木造二階建ての病棟です。こうして計画された病棟は、癒しの雰囲気に満ちた高級温泉旅館のようなイメージに仕上がりました。
中庭には日本庭園、屋内には胎蔵界曼荼羅を立体表現した八角堂があります。患者様とご家族がお好きな食べ物を料理していただくことのできるファミリーキッチンや、独りきりで落ち着いて過ごしたい時、自由に利用していただける「祈りの間」もあります。八角堂に安置された仏さまに見守られながら、ご希望に応じてエンカウンター・グループも行う予定です。
密教の両界曼荼羅の一つです。大日経にもとづき、如来の慈悲からすべての仏・菩薩が現れ、衆生を救済することを象徴しています。
アメリカの臨床心理学者カール・ロジャーズが開発したカウンセリングの方法であり、集団心理療法の一つです。グループで感じた事を思うままに本音で話し合っていきます。 ファシリテーター(グループをまとめる役)がその進行にあたります。
ビハーラ病棟は、歴史的にも聖徳太子が建立したと伝えられる四天王寺の四箇院にその事例を見出せるように、本来医療や社会福祉の活動と密接に関わっていた仏教の慈悲と智慧を拠り処としていますが、患者様やご家族に対して特定の信仰や入信を求めるものではありません。あくまで信教は自由ですので、どのような信仰をお持ちの方でも、あるいはお持ちでない方も、ご入院いただけます。宗派、宗教を超えて、共に支え合い、共に死生観を育んでいけるような場所を目指しています。
慈悲と智慧に包まれた仏さまの世界が映し出されるような場所となるように祈りつつ、勤めてまいります。
副院長・総合診療部長:内科
コダマカズヒコ
副院長・緩和ケア診療部長:緩和ケア
イマムラシゲル
緩和ケア部長:緩和ケア
イヌツカサダアキ
医師:緩和ケア内科、内科
モリリョウ
副院長・心療内科部長:心療内科
ソガワヒロシ
〒811-3105 福岡県古賀市鹿部482
聖恵ビハーラの入院や緩和ケア外来をご希望されている方のために、ご見学・ご相談を随時受け付けています。まずは、ご家族だけでもお気軽にお越し下さい。
患者様ご本人やご家族の不安や恐怖など悩みについて、医師や臨床心理士等がご相談に応じます。
医療法人 聖恵会 福岡聖恵病院
電話:092-942-6181
【お問合せ時間】月〜金曜日9:00〜17:00























